契約の解除とは、契約が有効に成立した後に、契約を締結した当事者の一方からの意思表示によって、契約関係を契約締結時にさかのぼって解消することをいいます。
解除は、有効な意思表示がなされて契約が有効に発生した後に、当事者の一方のみの意思表示によって契約を消滅させてしまう制度ですから、一定の原因(解除原因)が認められなければ解除は認められません。
例えば、土地建物の売買契約を締結した後に、より高値で買い取りたいという客が現れたために、売主が従来の売買契約を解除したいと言っても、その場合には、特別に解除原因が売買契約書に規定されていない限り、解除はできないということになります。
したがって、不動産売買契約の解除原因として、何と何が認められているかを認識しておく必要があります。