1. 将来のライフプランと家計を考えてみましょう
Qライフプランとは何ですか?
Aこれからのライフイベント(出産、住宅取得、お子様の進学など)のうち、自分(家族)にとって何がいつ起こるかについて計画を立てることです。
ライフプランは、それぞれの個人(ご家族)によって異なり、ライフプランを実現するためには、計画的に資金の準備をする必要があります。
ライフイベントを確認し、将来、必要な支出額のめどを立てましょう。特に、住宅取得資金、教育資金、老後資金は重要です。
住宅取得を考える場合は、住宅ローンを返済することだけではなく、教育費用が何年後にどれくらい必要か、定年後の老後の生活費のための資金はどれくらい必要かを把握し、住宅ローン返済が始まっても、計画的に貯蓄することが必要です。
ライフプランを踏まえた住宅取得の資金計画については、住宅金融普及協会、住宅金融支援機構や各機関のホームページにてシミュレーションを行えます。
Point
住宅ローンの返済だけでなく、教育資金、老後資金の貯蓄も重要です。
2. 返済期間の設定
Q返済期間の目安はありますか?
A目安としては、定年までに完済するように計画しましょう。
定年後は、現役時代の収入を維持するのは難しいと考えられますので、住宅ローンは定年までに完済するように計画を立てましょう。退職金で住宅ローンの完済を計画する方もいますが、できれば退職金は老後の生活の蓄えとして残しておきたいものです。
定年後まで返済が続く返済期間を設定する場合は、返済額相当の資金を別に準備したり、住宅ローンの借り換えや一部繰上返済により返済額を軽減するなど、定年後の返済が生活の負担とならない住宅ローン等の見直し計画を考えておきましょう。
Point
返済期間の目安
(65歳-返済開始の年齢 )=返済期間
※定年が65歳の場合
3. ライフプランにあった「金利タイプ」を選ぶ
Qライフプランによって、選ぶ「金利タイプ」は異なるのですか?
Aライフプランによって、今後の金利変動リスク※に対応できるかどうかは異なり、選ぶ「金利タイプ」も異なります。
「金利タイプ」を選ぶ際には、金利動向(上昇局面、下降局面)だけでなく、自分のライフプランにあった金利タイプを選びましょう。収入が減ったり、教育費がかさむ場合など家計収支の変化がある場合や金利上昇によるローン返済額の増加に対応できるかどうかにより、住宅ローンの「金利タイプ」の選び方は異なります。
ライフプランによる金利タイプ選びの代表的なケースは次のとおりです。
※金利上昇に伴う返済額の増額など
ライフプランによる金利タイプ選びの例
ライフプラン | 金利タイプ |
---|---|
| 全期間固定金利型 |
| 全期間固定金利型+変動金利型 または固定金利期間選択型 または変動金利型 |
| 固定金利期間選択型 または変動金利型 |
4. 借入れ後も定期的にローンを見直しましょう
ローンを上手く返済するには、金利動向(上昇局面、下降局面)や家計収支の変化に応じて、ローンを定期的に見直すことが重要です。
住宅ローンは、借入れ当初の計画どおりに返済できればよいですが、金利上昇による返済額の増加や家計収支の変化により返済が苦しくなることも考えられます。そのようなリスクに対応するためには、住宅ローンの見直しが必要です。
見直し時期と対応については、次のポイントを参考にしましょう。
Point
ローンの見直し時期と対応
- 変動金利型や固定金利期間選択型の金利見直し時期に金利が上昇傾向にある
→ 条件変更、借換えによる金利タイプの変更など - 返済が苦しくなった
→ 条件変更(返済期間の延長、返済額を一定期間減額)、借換え(返済額軽減)など - 定年を機に見直したい
→ 借換え、繰上返済(期間短縮型・返済額軽減型)
※ただし、将来の生活に必要な資金は残しておく - 資金に余裕がある
→ 繰上返済(期間短縮型・返済額軽減型)
【参考1】住宅ローンに関わるリスクとは?
「生命」のリスク
返済中に万が一のことがあったら、残った家族が心配!
→「団体信用生命保険」があります。
団体信用生命保険に加入していれば、住宅ローンの残債務が一括返済されます。
「災害」のリスク
大切なマイホームが火災、台風、地震で被害にあったら心配!
→「火災保険」「地震保険」があります。
- 一般的な火災保険といわれる「住宅総合保険」は、火災とともに風災、雪災も基本補償に含まれます。
また「水災」を追加付帯することで、床上浸水や土砂災害による損害を補償します。 - 「地震保険」は政府と損害保険会社が共同で運営する保険で、保険料は建物の構造、所在地により算出され、保険金額は火災保険の保険金額の30%~50%の範囲内で、建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度額になります。
「金利変動」のリスク
世の中の金利が変動したら、返済中の住宅ローン金利はどうなるの?
→「保険」はありません。
- 全期間固定金利型の住宅ローンの場合は、借入から完済までの適用金利があらかじめ確定しているため、金利上昇リスクはありません。ただし、返済中に市場金利が低下しても、借入金利の見直しがないため、借入時の金利のまま返済が続きます。
- 変動金利型や固定金利期間選択型の住宅ローンの場合は、返済中に借入金利の見直しがあるため、借入金利が上昇し、返済額が増える可能性があります。