返済方法について

1. 返済期間

ローンを組む際のポイントの一つが返済期間を何年にするかです。
返済期間は、ローンごとに申し込む人の年齢などで最長年数が決められています。したがって、資金計画を立てるときには返済期間を最長年数で設定しがちですが、返済期間を長く設定すると毎月の返済額を低く抑えることができる反面、総返済額は増えます。逆に、返済期間を短くすると、毎月の返済額は増えますが、総返済額を抑えることができます。
そこで、返済期間をどの程度まで短縮できるかを計算してみることが必要です。
返済期間はできれば短く設定する方が望ましいのですが、試算した返済額に無理がある場合は、ある程度長期で設定せざるを得ません。また、今は無理がなくても将来的に家計を圧迫する可能性がある場合は、毎月の返済額を抑えるために長期で設定する方が安全です。
返済期間を長期で設定した場合、毎月の家計に余裕があれば途中で期間短縮型の繰上返済をするなどして、定年後にローン返済が残らないようにしたいものです。

2. 返済方法とは?

Q返済方法には、どのような方法がありますか?

A元利均等返済と元金均等返済があります

返済方法には、元利均等返済と元金均等返済があります。

元利均等返済

毎月の返済額(元金+利息)が返済期間を通じて一定額となる返済方法

元利均等返済を表すグラフ
  • メリット
    返済額(元金+利息)が一定のため、返済計画が立てやすい。
    元金均等返済に比べ返済開始当初の返済額が少ない。
  • デメリット
    同じ返済期間の場合、元金均等返済よりもローンの返済総額が多い。
    また、元金(ローン残高)の減り方が遅い。

元金均等返済

毎月一定の元金と、残元金から計算した利息を合計した金額を支払う返済方法

元金均等返済を表すグラフ
  • メリット
    返済額(元金+利息)は返済が進むにつれ少なくなる
    元利均等返済に比べて元金の減少が速いので、同じ返済期間の場合、
    元利均等返済よりもローンの返済総額は少ない
  • デメリット
    返済開始当初の返済額が最も多く、当初の総返済負担率が高いので、
    元利均等返済に比べて、借入可能額は少なくなる場合がある

3. 繰上返済とは?

Q繰上返済とは何ですか?

A毎月(又はボーナス時)の返済以外に、残高の全部または一部を返済することを繰り上げ返済といいます

繰上返済には、毎月(又はボーナス時)の返済以外に、返済期間の途中で全額返済する「全額繰上返済」と残高の一部を返済する「一部繰上返済」があります。また、一部繰上返済には、次の2つの方法があります。

期間短縮型 返済額軽減型

月々の返済額は変えず、借入期間を短縮する方法

メリット

  • 短縮した期間について、返済が早く終わる
  • 返済額軽減型と比べ支払利息の総額を減らすことができる

デメリット

  • 多くの金融機関では短縮した期間を再度延長することはできない

借入期間は変えず、月々の返済額を少なくする方法

メリット

  • 毎月のやりくりが厳しくなった場合に、毎月の返済額を減らすことができる

デメリット

  • 期間短縮型と比べて支払利息の総額が多くなる

Point

繰上返済の手続き

  • 繰上返済について
    繰上返済により、将来の支払利息を軽減できますが、手元資金がそれだけ減少してしまうことには注意が必要です。繰上返済後の生活に支障をきたさないように、予備費として少なくとも毎月の生活費6か月分程度は確保しておく必要があります。
  • 手数料について
    手数料が必要な場合や無料の場合など金融機関によって異なります。手数料が必要な場合は、手数料を含めて支払利息の軽減効果を把握しましょう。
  • 手続きの期間・方法について
    手続きの時期(2週間から1か月前までに申し出る必要がある場合など)や方法(窓口での申込みやインターネットで申込みなど)は、金融機関によって異なります。申し出が遅れると、希望した時期に繰上返済できませんので注意しましょう。
  • 繰上返済額について
    いくらから申し込みできるのか金融機関によって異なりますので確認しましょう。