カビのない清潔な浴室のために
浴室は、常に水気を帯びている場所なので、一番気になるのは「カビ」です。
カビを防止するには、早く乾燥させることと、皮脂等のカビの好む栄養分を室内に残さないことです。そのための入浴後のひと手間が大切です。
カビを防止するには、早く乾燥させることと、皮脂等のカビの好む栄養分を室内に残さないことです。そのための入浴後のひと手間が大切です。

入浴後のひと手間
湯垢や石鹼カスは、乾いてからでは落ちにくくなります。入浴後に浴室全体をさっと洗い流すことをお勧めします。また入浴後にお湯を落とすときに、浴室用洗剤をつけたスポンジで軽く洗い流す習慣をつけることによって、長く美しい状態を保つことができます。最後に柔らかい布で水滴をふき取っておくとカビの防止に有効です。
熱いお湯をかける
入浴後、浴室から出る直前に、自分にかかってやけどをしないように注意しながら、シャワーを利用して、できるだけ熱いお湯を浴室内全体にかけます。
特に、身体を洗い流した時に流れ出る皮脂がかかっていそうな場所には満遍なく、さらに皮脂を洗い落とすことができるよう、お湯の勢いを強くしながらかけます。また、部屋の隅や風通しの悪そうな場所にも、漏れなく高温のお湯がかかるようにします。
高温のお湯をかけることで、カビの大好物の皮脂も流れ落ち、さらにカビ菌そのものも弱りますので、非常に効果的です。
この時に天井などに設置している浴室乾燥システムなどに直接お湯がかからないように十分に注意します。
特に、身体を洗い流した時に流れ出る皮脂がかかっていそうな場所には満遍なく、さらに皮脂を洗い落とすことができるよう、お湯の勢いを強くしながらかけます。また、部屋の隅や風通しの悪そうな場所にも、漏れなく高温のお湯がかかるようにします。
高温のお湯をかけることで、カビの大好物の皮脂も流れ落ち、さらにカビ菌そのものも弱りますので、非常に効果的です。
この時に天井などに設置している浴室乾燥システムなどに直接お湯がかからないように十分に注意します。

水滴をざっと拭き取る
高温シャワーをかけた部分の水滴をタオルでざっと拭き取ります。身体を拭いた後のバスタオルを利用するなど、自分でルールを決めてしまえば、面倒なことではなくなります。
毎回タオルで拭いていると、水垢も付きませんので、いつも清潔な浴室とすることができます。
浴室内の鏡は、水滴の中に含有されているカルシウム成分が鏡に付着し、時間の経過によって白い曇ったシミとなってしまいがちですが、毎回鏡をタオルで拭いておけば、いつまでも曇りのないきれいな鏡にすることができます。
どうしても面倒な時には、少なくとも乾きにくい部分だけはしっかり水滴を拭いておきましょう。
それも面倒な場合には、せめて冷たい水のシャワーを同様にかけて、浴室内の温度を冷やして水蒸気を減らしましょう。
毎回タオルで拭いていると、水垢も付きませんので、いつも清潔な浴室とすることができます。
浴室内の鏡は、水滴の中に含有されているカルシウム成分が鏡に付着し、時間の経過によって白い曇ったシミとなってしまいがちですが、毎回鏡をタオルで拭いておけば、いつまでも曇りのないきれいな鏡にすることができます。
どうしても面倒な時には、少なくとも乾きにくい部分だけはしっかり水滴を拭いておきましょう。
それも面倒な場合には、せめて冷たい水のシャワーを同様にかけて、浴室内の温度を冷やして水蒸気を減らしましょう。

換気扇を回す
お風呂のカビ予防には湿気を逃がしてお風呂場を乾燥させることが一番効果的です。換気扇をずっと回し、ドアや窓を開けて乾燥させるとカビの発生を抑えることができます。
換気扇は24時間ずっと回しっぱなしにしてもそれほど電力を消費しません。
換気扇は24時間ずっと回しっぱなしにしてもそれほど電力を消費しません。

浴室の掃除方法等
浴室の汚れの種類と一般的な掃除方法
(1)ピンク色の汚れ(赤カビ)
お風呂場のすみに頻繁に現れるピンク色のヌルヌルとした汚れ。この正体は「ロドトルラ」と呼ばれる酵母の一種です。浴室用洗剤で掃除できます。
(2)黒カビ
黒カビはピンク汚れと同じ「菌」による汚れ。ただし、ほかのカビとちがって「根を張って素材の奥深くにまで入り込む」特徴があります。カビ取り剤で根元からしっかり取り除きましょう。
(3)水垢・石鹸カス
鏡などにつくウロコ状の汚れは「水垢」。この汚れは、水分が蒸発する過程で水道水に含まれるミネラル分だけが残って蓄積したものです。
アルカリ性という性質をもった汚れなので、反対の「酸性」のクエン酸等を使うと中和して、落としやすくなります。体の脂肪分やシャンプーなどが水道水と混ざりあってできる「石鹸カス」もアルカリ成分の汚れです。
クエン酸が手元になければ、レモン汁やお酢で代用できます。
アルカリ性という性質をもった汚れなので、反対の「酸性」のクエン酸等を使うと中和して、落としやすくなります。体の脂肪分やシャンプーなどが水道水と混ざりあってできる「石鹸カス」もアルカリ成分の汚れです。
クエン酸が手元になければ、レモン汁やお酢で代用できます。
(4)垢・皮脂汚れ
掃除をしていても少しずつ浴槽のヘリや床が黒ずんできます。これは体からでる「皮脂」が蓄積したものです。
皮脂は酸性の汚れで、反対の「アルカリ性」の「重曹」を使うと落としやすくなります。軽い汚れなら浴室用洗剤などでも落とせます。
皮脂は酸性の汚れで、反対の「アルカリ性」の「重曹」を使うと落としやすくなります。軽い汚れなら浴室用洗剤などでも落とせます。
浴室の掃除場所と一般的な掃除方法
(1)浴槽の掃除
- 浴槽にザッとお湯をかけて全体を濡らし、汚れを落としやすい状態にします。
- 洗剤を吹きかけてスポンジで汚れを落とします。
- ゴム栓やゴムパッキンなど細かい部分の汚れは、ブラシで汚れを落とします。
- 最後にシャワーで洗剤ごと汚れを洗い流します。
- 浴槽を使用した後に掃除をしましょう。
(2)排水口の掃除
- ビニール袋を手につけ、髪の毛を取ります。
- フタや受け皿などにまんべんなく浴室用洗剤をかけ、20分ほど放置します。
- シャワーで勢いよく洗い流します。
- 浴室を使用した後に掃除しましょう。
(3)床の掃除
- シャワーで軽く床を濡らし、浴室用洗剤をまんべんなく吹きかけます。
(洗剤を吹きかけたあとに、キッチンペーパーやティッシュをかぶせて「パック」して洗剤を汚れに馴染ませると、汚れ落ちがアップします。) - 黒ずみが少しずつ目立ってきたら、重曹を床全体で50~100g程度ふりかけます。
- ブラシでこすり、シャワーですすぎます。
- 一週間に一回程度掃除しましょう。
(4)壁やドアの掃除
- 浴室用洗剤をかけてスポンジで汚れを落とします。汚れの少ない上から下に向かって汚れを落とすとよいです。細かい部分はブラシで汚れを落とします。
お風呂の壁には、頭や体を洗った石鹸やシャンプーがついています。
立ち上がったときに「腰より下」にある壁は念入りに掃除しましょう。 - ゴムパッキンやドアノブ、蝶番などの細かい部分はブラシで汚れを落とします。
- シャワーで上からすすぎます。
- 一週間に一回程度掃除しましょう。
(5)浴槽のフタの掃除
- 浴室用洗剤をかけてスポンジでデコボコの出っ張っている部分の汚れを落とします。
- フタの引っ込んだ部分はブラシで汚れを落とします。仕上げにシャワーですすぎます。
- 一週間に一回程度掃除しましょう。
※シャワーであらかじめ濡らしておくと洗剤の伸びがよくなります。 浴槽のフタはジャバラ状でデコボコしていることが多いので、そのすき間に汚れが入り込んでカビができることがあります。洗ったあとはしっかり乾燥させましょう。黒カビができてしまった場合は、カビ取り剤で落としましょう。
(6)鏡の掃除
- 浴室用洗剤をつけてスポンジで汚れを落とします。
- 水垢が目立ってきたら次の方法をためしてみましょう。
- 洗面器に、水200mlに対してクエン酸小さじ1の割合で混ぜたクエン酸水をつくり、その洗面器にキッチンペーパーを数枚浸し、しっかり染み込ませます。
- 浸したキッチンペーパーを洗面器から取り出し、鏡を覆うように貼り付け、キッチンペーパーの上からさらにラップもかぶせ、30分~2時間ほど放置します。
- その後、キッチンペーパーとラップを剥がし、スポンジで水垢を落とします。
- 仕上げにシャワーですすぎ、水垢が落ちているか確認します。
- 一週間に一回程度掃除しましょう。
※入浴後は体を拭いたあとのバスタオルで鏡も拭くと、水分が少なくなって水垢ができにくくなります。
(7)イスや洗面器の掃除
お風呂に置いてあるイスや洗面器、子供のおもちゃなどの小物には、皮脂や水垢などの汚れが混ざってついています。1つずつ掃除すると時間がかかって面倒なので、まずは次の方法を試してみましょう。
- 入浴剤を使っていない浴槽の残り湯に重曹を入れ、しっかり混ぜて溶かします。一般的なファミリータイプの浴槽なら270gくらいが目安です。
- 浴槽いっぱいの重曹水に椅子などの小物類をすべて沈めます。
- 半日ほどつけて、すべて引き上げて、シャワーでよくすすぎます。
- シャワーだけでは落ちない汚れは、スポンジで汚れを落とします。
- 一週間に一回程度掃除しましょう。
※重曹で落ちきらない白い汚れは「水垢」。鏡の掃除と同じようにクエン酸水でパックし、ゆるんだところをスポンジでこすれば落とせます。
(8)追い炊き配管の掃除
追い炊き配管は、内部の配管部分が汚れているので、追い炊き配管用洗浄剤を用いて剥がし取る必要があります。ここでは、一般的な掃除方法を紹介しますが、洗浄剤の使用にあたっては取扱説明書を確認してください。
- 残り湯を少し減らし、浴槽内の穴より約5cm上まで水がある状態で、追い炊き用洗浄剤を全量入れます。
- 2~3分追い焚きをして追い炊き配管用洗浄剤が配管内部まで行きわたるようにし、10分ほど放置します。
- 放置したあとに一度浴槽の栓を抜いてお湯をすべて捨てます。
- 配管をすすぐための水をためます。追い焚きをするので、お湯ではなくシャワーなどの冷たい水を使用することをお勧めします。
- 穴の5cm上まで水をためたら5分ほど追い焚きし、その後にお湯を捨てます。
- 追い炊き配管のフィルター(浴槽についている丸いパーツ)は出てきた汚れがつまっている可能性がありますので、汚れていないか確認します。
- 1~2か月に一回程度掃除しましょう。
(9)シャワーヘッド
シャワーのヘッド部分は、洗剤を洗い流すときについた泡などにより、石鹸カスや水垢がつきます。クエン酸を使った掃除方法があります。
- 洗面器にお湯を張り、そこに大さじ1杯のクエン酸を溶かしてクエン酸水をつくります。
- クエン酸水にシャワーヘッドを入れ、シャワーヘッドの吹き出し口を完全に浸し、1時間ほど放置します。
- やわらかくなった汚れを歯ブラシやスポンジで落とします。最後にシャワーヘッドから水を出して、クエン酸水や汚れを洗い流します。
- 汚れがうまく取れない場合は、クエン酸水に浸してスポンジで汚れを落とすことを何度か繰り返しまします。
- 1~2か月に一回程度掃除しましょう。

(10)天井
- ペーパーモップにキッチンペーパーを2~3枚重ねて巻きます。マイクロファイバークロスやいらない雑巾なども使うことができます。
- 巻き付けたペーパーモップや雑巾に、アルコール除菌スプレーをしっとり湿るくらいまで吹きつけます。
- ペーパーモップを上に向けてふきとります。
- 1~2か月に一回程度掃除しましょう。
※黒カビなどがついている場合、カビ取り剤を使い、使用後は水拭きと乾拭きでカビ取り剤が残らないように注意しましょう。
(11)浴室換気扇
- まずは換気扇を掃除するために電源をオフにします。
- 換気扇のフィルターを取り外します。
- 掃除機が使える場所にフィルターをはこび、ついているホコリなどの汚れを吸い取り、もとに戻します。
- カバーの表面にたまったホコリは、濡らして固く絞った雑巾で落とします。
- 1~2か月に一回程度掃除しましょう。
※フィルターに汚れがつまってかなり黒ずんでいる場合は、掃除機でおおまかなゴミを吸い取ったあとに、ブラシを使ってこすり洗いするとキレイになります。

(12)「エプロン」の掃除
浴槽の洗い場側の側面についているカバー「エプロン」を外すと、なかには黒カビが発生していことがあります。
- 取扱説明書にしたがってエプロンを外します。上に持ち上げながら手前に引っ張るタイプが多いようです。
- 立てて置くと倒れて危険なので、裏面を上にして浴室内に寝かせて置きます。
- 汚れているのでカビ取り剤をまんべんなくスプレーし、数分待ってお湯で流します。
- カビ取り剤で取り切れなかった汚れを歯ブラシでこすり落とします。
- よく乾かしたあと、エプロンを元にもどします。
- 年に一回程度掃除します。
※メーカーによっては、エプロン等が固定されていて外すことができない場合があります。取扱説明書を確認してください。

参考図書
浴室のお手入れに関することは、住宅金融普及協会発行の「住まいの管理手帳」にも掲載されています。(戸建て編:P76、マンション編:P91)