住まいの節水
水は限りある資源です。渇水(取水制限)は、全国で頻繁に発生しています。長期的に見ると降雨は減少傾向にあり、季節を問わず渇水が起こりやすくなっています。一方、生活用水は、核家族化・ライフスタイルの変化などにより増え続けています。都市圏では1年を通して水不足の傾向にあります。家庭では、1日に一人で約300リットル(2リットルペットボトル150本分)の水を使用しています。家庭での水の使われ方は、お風呂が最も多く(43%)、次いでトイレ(20%)、洗濯(16%)、炊事(15%)、洗面・その他(6%)となっています。家庭でできる節水方法の例を紹介します。
住まいの節水の方法
(1)お風呂のときには
①お湯の張りすぎや沸かしすぎに注意する。
②洗髪のとき、シャワーを流しっぱなしにしない(シャワーは1分間に約12リットルの水を使います)。
③お風呂の残り湯は捨てずにとっておく(洗濯や洗車、樹木への散水などに再利用できます)
(2)トイレでは
水洗トイレの大小レバーを使い分ける(小レバーは大レバーに比べて2リットル少なくて済みます)。
(3)洗濯のときには
①洗濯の回数を減らし、まとめて洗う。
②洗濯に、お風呂の残り湯を利用する(1回で約50リットルの節水になります)。
③節水型の洗濯機を使う。
(4)炊事のときには
①食材などを洗うときに、水を流しっぱなしにしない。流しながら洗うと平均110リットル使いますが、ため洗いだと約20リットル位で済みます。
②野菜やお米を洗った水は、樹木などへの散水に利用できます。
③食器洗いは、油分を紙でふき取ってから洗いましょう(洗剤の節約にもなり、下水処理場の処理負荷の軽減にもなります)。
(5)洗面所では
歯磨きや洗顔のとき、水を流しっぱなしにしない。こまめに蛇口を開閉する。
歯磨きのときに30秒間流しっぱなしにすると約6リットルの水を使います。コップに汲んで磨くと約5リットルの節水になります。
参考サイト
節水型の器具を使用する
(1)節水型シャワーヘッド(気泡タイプ)を使用する
シャワーから水を吐出する時に、空気を吸引して水に気泡を混入することにより、水量を減らしても水の勢いを落とさないようにして、節水します。
空気を混入して気泡を含むことにより、水の勢いは増すので、快適さも向上します。

(2)節水型シャワーヘッド(小さい穴タイプ)を使用する
水の勢いはそのままなので、不便に感じることもなく、自然に節水することができます。

(3)幅広いシャワー型の水栓(システムキッチンの水栓)を使用する
水道の水栓を幅広い縦長のシャワー放水が出来る形にした節水型の水栓が開発されています。
水が幅広いシャワーのように出ることにより、食器を洗う効率がよくなります。また、単に幅広く水が出るだけでなく、水の出方にも工夫がされていて、食器に当たった水が、横に広がって効率よく汚れや泡を流し、洗いものの時間を短縮することにより、節水になります。

(4)節水型トイレを使用する
大便器標準洗浄水量の変化と年間使用洗浄水量(4人家族の場合)

<グラフの算出条件>
4人家族(男性2人、女性2人)/1日大1回、小3回とした場合
(出典:省エネ防犯推進委員会「省エネ・防犯住宅推進アプローチブック」)
参考サイト
※水栓タンクの中へはペットボトルなどを入れないようにしましょう。
水洗タンクの中に、ペットボトルやレンガ、石、などを入れて、タンク内の水量を節水することはあまりおすすめできません。
タンクの中は、水をためるための部品や効率よく流すための部品が入っています。部品の動きを伝えるためのチェーンやアーム類は、水を流したり、水を止めたりします。タンク内に入れたレンガやペットボトルがチェーンに引っ掛かったり、動きを妨げると、水が止まらなくなったり、タンク内に水が出続けたりすることがあります。
特にペットボトルは、浮き上がってタンク内の動作を阻害することがあります。
