外装材(サイディング・タイル)のお手入れ

サイディングの汚れの掃除

①砂ボコリなどの汚れは、ホースの水で洗い流します。この時、上から下に洗い流すようにしてください。

②泥などのしつこい汚れや鳥の糞などは、水洗いだけでは取れないので、住まい用洗剤をスポンジやブラシに付けて、軽くこすります。その後、水で充分洗い流します。

③換気扇の排気口のまわりは、油などの汚れが付いていることが多いため、住まい用洗剤を付け、汚れを浮き上がらせてから、スポンジやブラシでこするとよく落ちます。その後、充分な水洗いをしてください。

外装材(サイディング等)のお手入れの際の注意事項

①乾式目地材(ガスケット)の汚れが目立つ場合もお掃除することをおすすめします。

②掃除に使うブラシは毛が細くて密なものをおすすめします。

  • 固いブラシを使用すると外壁塗装、目地にキズがつくおそれがありますのでご注意ください。
  • デザイン上の細かい凹凸がある外壁に、細かな汚れ粒子が入り込んだ場合、ブラシの毛が届かず落ちにくい場合があります。ブラシは、バス(浴室)用の毛先が細かいタイプをご使用ください。

③ガラス戸やサッシ枠には強いいきおいで水をかけないようにしましょう。

④高圧洗浄機は、家庭用であっても水圧が強すぎて、外装材が崩れてしまったり、へこみができたり、塗膜が傷ついてしまうことなどが考えられます。

⑤日頃の清掃で取りきれない汚れがある場合は、工務店等の業者に相談してください。

タイルの汚れのお手入れ

タイルの汚れは、土埃などが雨水に濡れた外壁に付着することや、藻やカビなどの発生によることなどが原因と考えられます。
藻やカビは適度な湿度や温度など一定の条件を満たせば、どこでも発生します。壁に黒いシミのようになっているところは藻の死骸にカビが寄生したものと考えられます。
これらの汚れは、主に美観上の問題であって、タイルが著しく劣化することは少ないですが、洗浄等をする場合は次のような方法が考えられます。

一般的には水洗いで汚れを洗い落とすことになります。水道水をホースにつないで手洗いすることも可能ですが、ホームセンターなどで購入できる高圧洗浄機を用いることで比較的容易に洗浄することが可能です。
なお、タイル表面の材質には様々なものがありますので、メーカーの取扱説明書などを確認する必要があります。

※高所作業を伴う場合は危険ですので、専門業者に依頼するようにしてください。

タイルの剥がれ

地震などで建物が大きな揺れを受けるとタイルがはがれることがあります。
タイルがはがれたままにすると、タイルの下地ボードなどに雨水が直接かかり、建物の内部に雨水が侵入する恐れがあります。はがれた個所の付近も含めて点検し、早急に補修する必要があります。
タイルに用いられる接着剤などは特殊なものであることが多く、専門業者に依頼して補修を行うことをお勧めします。

外装材の汚染防止対策

光触媒による汚染防止対策

光触媒は光があたると触媒作用(化学反応の速度を変えること)を発揮する材料です。光触媒作用を示す材料はいろいろあります。酸化チタンがもっとも優れていると言われています。
酸化チタン光触媒は紫外線を当てることにより、「分解力」と「親水性」の作用を発揮します。

①分解力
様々な有機物を分解できるので、汚れや臭いの除去や抗菌作用が得られます。

②親水性
表面が水に濡れやすくなり、雨水がかかると汚れの下に入り込み、浮き上がることによって、汚れが流れ落ちます。また曇り止め効果も得られます。

光触媒工業会のPIAJ製品認証制度

PIAJ製品認証とは、光触媒工業会が性能、利用方法等が適切であることを認めた光触媒製品に与える製品認証制度です。PIAJ製品認証マークは、光触媒工業会が定めた性能基準を満たした光触媒製品に与えられています。現在は日本国内で製品化した製品に与えられます。

参考サイト

登録商標「光触媒工業会」

その他の汚染防止対策

材料表面の親水性により、汚染防止効果をもつ外装材が開発されています。
親水性のある外装材は、雨水などの水分を吸着する自己親水性能を持っている超微粒子(シリカ質など)を、表面にコーティングするように付着させています。
外装材に親水性があると、雨水などがかかるとその水分は、はじかれずに表面に広がります。表面に水分が行き渡ることによって、表面についた汚れが流されやすくなります。

※外装材の汚染防止対策の種類や効果等については、専門業者等に確認してください。

参考図書

外壁のお手入れに関することは、住宅金融普及協会発行の「住まいの管理手帳(有償頒布)」にも掲載されています。(戸建て編:P.103~106)