現在、洋室の床材として最も一般的なものは、木質系の床材でしょう。かつてはクッションフロア(※)やカーペット製品が一般的でしたが、高級感を求める志向の高まりや、アレルギー対策などの健康面の配慮(繊維中にダニが生息し易いカーペットを避ける風潮など)、木目が醸しだすやすらぎ効果への期待などにより、最近では戸建て・集合住宅のいずれにおいても、主流は木質系の床材と言ってよいかもしれません。
※ 柔らかくクッション性のある積層したビニール製のシート状の床材。水がかかっても軽く拭けばよく、水に強いため、最近は洗面所、トイレ、キッチンなどの水まわりの床仕上げ材として重宝されている。防菌、防カビ、防汚加工を施した製品も多い。表面は滑りにくいような凹凸のある模様が付けられていて、一般には厚さが1.8〜3.5mm程度。
木質系の床材を一般に総称してフローリングと言います。フローリング製品は、日本農林規格(JAS)で規定されています。フローリングの種類は大きく2つに分かれます。
最近は、自然の素材をそのまま使用する風潮も強くなっていますので、の無垢材のフローリングの人気が高まっています。
フローリング材の特徴は次のとおりです。最近では、柔らかいためキズがつき易いとして、以前は敬遠されていたスギやヒノキを用いたものも一般的となりました。特にスギは国内に豊富な森林を有していますので、国産材活用に大きく貢献できるという社会的な意義もあります。
| フローリングの材種など | 特 徴 | |
|---|---|---|
| 国産材 | ナラ・ブナ・オーク | 比較的硬くキズがつきにくい |
| 輸入材 | チーク・カリン | |
| 国産材 | スギ・ヒノキ | 柔らかいためキズがつき易いが、足ざわりが心地よい |

「木は呼吸する素材である」、「木には自己調湿作用がある」ということを聞いたことがありますか?木材は、水分を吸収・放出する調湿機能があり、自らが含む水分量の調整により、室内の湿度を調整することができます。しかし、この時に水分の吸収・放出に伴う伸縮性があるので、あまりにも激しい乾湿の繰り返しなどがあると、フローリングに反りやすき間などが生じるおそれがあります。
フローリングを使用する際には水気と乾燥に十分に注意しましょう。
ただ、木は乾燥して小さなひび割れが入ったり、歩くと多少のきしみが出るのは当たり前のことです。微細なひびわれを見つけても、機能的には問題がないので安心して使用していればよいでしょう。
| 電気カーペット 温風ヒーター |
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|---|---|---|
| エアコン(暖房) |
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| 直射日光 |
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| 水分 (長時間の濡れ) |
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どんなに硬い木でも、木は素材としては柔らかいものです。日常生活の簡単なことで表面にキズが付いてしまいますので、ちょっとした心づかいで、なるべくキズをつけずに長い間きれいに使用することを心がけましょう。
| 椅子、テーブルなど | 家具の脚部が床と接する面にはフェルトや柔らかいゴムキャップなどをつけて、直接こすらないようにする |
|---|---|
| 椅子などを引くとき | キャスター付きの椅子や家具などが通る箇所には、予め置敷のカーペットなどを敷いて(しっかり固定して)キズを阻止する。 |
木はキズだけでなく、重いものを上に置くことにより凹んでしまうおそれがあります。重いものを置く時には、重さが1点に集中しないように、重量を分散させるために脚部が床に当る位置には、少し大きな板や、専用のインシュレーターを必ず置いてください。
なお、ピアノや書棚などは特に重量がかさむので、そもそもの床組みが重さに耐えられるかどうかを検討しておく必要があります。工務店や設置を担当する施工店などに事前に相談しましょう。
どのようなものでも、時間が経つとシミになって取れなくなるため、とにかくすぐに拭き取る習慣をつけましょう。
マジックやクレヨン、インクなどが付いた場合は、アルコール又はシミ拭き用ベンジンを使って、叩きながらシミを落としましょう。時間を置くと染まってしまい、シミが取れなくなります。
またタバコの黄色いヤニが付いた場合も、少量のアルコールを含ませた布で拭き取って下さい。
少しの凹みであれば、すぐに濡れたタオルを当ててアイロンをかけることにより、修復できる可能性があります。柔らかいスギの無垢材などにボールペンの跡がついてしまった場合などは、すぐに実践すれば効果があります。
ただし、白木の床(無塗装の無垢材)は水気を嫌い、シミになる可能性もあるので、濡れタオルは必ずきれいな水で濡らし、水分を固く絞っておくことに注意します。
浅いキズであれば、ホームセンターなどのDIYのコーナーに「床材用補修カラーや補修液」などが売っていますので、色を合わせて購入し、自分で補修してみましょう。
タバコの焦げ跡は、一度つくと取れなくなるので、注意しましょう。
小さな穴があいて、木の白っぽい粉が出ている場合は、木の内部を虫(ヒラタキクイムシなど)に食われているおそれがあります。(※)
万一発生した場合は専用薬剤を購入し、使用方法をよく読んで、延長ノズル等を用い、虫穴に薬剤を注入噴射します。ヒラタキクイムシの活動時期は5〜6月なので、この時期に白っぽい粉が出なくなれば、虫が死滅したと考えられます。
作業をする人は必ず軍手とマスクを装着しましょう。さらに、過剰な注入は避けてください。薬剤がフローリング表面に付着した場合には速やかにかつ十分に拭き取り、小さなお子様がなめたりしないように注意しましょう。
※ フローリングの製品は製造過程で、高温高圧処理されるので、製品出荷時には虫は死滅しています。虫害が発生する場合の虫は、流通段階や施工後に外部から飛来して侵したものと思われます。

日常のお手入れは掃除機やホウキなどでゴミやホコリを取り除いてから、乾いた雑巾やモップなどでカラ拭きします。どうしても、取れない汚れが気になる場合には、空拭きをして、細かいゴミやホコリを取り除いた後で、水で濡らした雑巾を固く絞り、軽く拭いてみましょう。
それでも落ちない場合には、住居用洗剤(中〜弱アルカリ性)を薄めた溶液で濡らした雑巾を同様に固く絞って、汚れを拭き取ってください。
| 雑巾の種類 | 注意事項 | 現 象 |
|---|---|---|
| 水で濡らした雑巾 | 頻繁に使用しない。 | 表面にひび割れが生じやすくなる。 |
| 化学雑巾 | フローリングが水で濡れている場合は 絶対に使用しない。 |
表面が化学変化で白変するおそれがある。 |
| フローリング上に長時間放置しない。 | 表面が変色するおそれがある。 |
ワックス(※)によるお掃除
ワックスの商品説明書を確認して、適するものを使用するようにしましょう。木質フローリングにはワックス不要のものもありますので、フローリングの仕様・性能をよく確認しましょう。
念のため、ワックスは全体を塗る前に目立たない家具の裏や部屋の隅等で、テストを行って、変色などが起きないことを確認してください。そしてワックスを全体に塗ったら、ワックスが完全に乾燥するまでは窓を開け、風通しをよくしておきましょう。(ですから、ワックスがけはカラッと晴れた日に行うようにしましょう。冬で1時間、夏で30分程度が乾燥までの目安となる時間です。)

また、ワックスの剥離剤は床の表面塗膜を侵食してしまいますので、使用しないでください。さらに、ワックスがけの前後には化学雑巾も使用しないでください。化学反応により、ワックスの塗りムラにつながったり、滑りやすくなったりするおそれがあります。
また、ワックス剤を直接床に垂らすことも厳禁です。必ずワックス掛けは不要な柔らかい布など(古くなったTシャツなど)に染み込ませて拭いて行ってください。ワックスをフローリングの目地の部分に垂らすと、溝のすき間からワックスが浸透して、部分的にフローリングが浮いたようになることがあります。
※ 樹脂ワックスは塗装されていない床材には使えません。
床暖房のシステムは、まず大きく電気式(電気により床を暖めるもの)と温水式(給湯器で温めた温水により床を暖めるもの)に分けられます。温水式には、ガス温水式と電気温水式があります。
「温水式」床暖房のシステムでは、床下のパイプ配管と熱伝導板が大切です。熱伝導板には、鉄板、銅板、アルミ板等のさまざまなものがあります。
床暖房使用時にはフローリングが乾燥して縮むため、フローリングの継ぎ目部分にわずかなすき間が生じることがあります。
しかし、床暖房を使用しなくなると徐々にすき間は小さくなってゆきます。
また、床暖房部分とその周辺部分で、上を歩いた時の感覚が少し違う場合がありますが、これは故障などではなく、床暖房のシステムを床下に設置しているための、やむを得ない現象です。
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床面から釘などを打ち込まないこと
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床暖房パネルの破損・水漏れ・火災の原因となるおそれがある。 |
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重い家具などは置かないこと
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家具の一部が熱により歪むおそれがある。 重さで暖房設備を破壊するおそれがある。 |
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ピアノなどの精密機械を置かないこと
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調律が狂うことがある。 |
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暖房中、床面に長時間接しないこと
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低温やけどが発生するおそれがある。 特に、高齢者や肢体の不自由な方は、周囲の方が十分注意してあげましょう。 |
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暖房した床面にカーペットなどを敷かないこと
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熱がこもって床面が傷むことがある。 |
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暖房した床の上に、直接洗濯物を並べて衣類を乾燥させないこと
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