住まいの書籍 ● 「住まいの管理手帳」フォローアップコーナー

水を大切に使うために 〜その1 漏水〜

「水を大切に」。誰もが、子供から大人に成長する過程で、一度は耳にする言葉です。昔から、私達は生活の中で水を大切にすることを当たり前のように守ってきました。
  近年、水道が整備され(※1)、日常生活の中で水不足を実感することは少なくなりましたが、今でも梅雨に降雨量が少ない時には渇水が起こり、「水不足」に悩むこともあります。また、水は限りある資源(※2)であることも、忘れてはなりません。日常生活の中で、水を大切にしようという気持ちをもう一度大切にするために、水道に関するさまざまな知識を身につけておきましょう。

※1  水道普及率=総給水人口/総人口(総給水人口=上水道人口+簡易水道人口+専用水道人口)
1950年代には20%台であった水道普及率(※1)も1960年代には50%を突破し、1980年代以降は90%を超え、今では97%を超えました。

グラフ

※2 地球全体にある水の総量は約14億km3。そのうち97%が海水、淡水はわずか3%。
淡水の大半は南極や北極の氷山などであり、私たちが生活に使える水は地球上の水の0.8%のみ。

データ参照=独立行政法人水資源機構HP「水の資料館」

漏水をチェックする

見えない箇所の漏水のチェックリスト

水道の蛇口からポタポタとしずくがたれる程度の水漏れも、1日で50リットル、1ヶ月で1,500リットルにもなります。1秒に1滴が1日でバケツ3杯に、1ミリ程度の糸状のたれが1日で浴槽1杯にもなると言われています(※3)。
  もし、見えない箇所で漏水が起こっていたら、大変な水のむだ使いになってしまい、経済的にも地球の大切な資源の面でもダメージが大きくなります。以下のようなことに思い当たる時には、室内の見えない箇所での漏水の可能性がありますので、チェックしてみましょう。1箇所でもチェックが入るようであれば、まずは漏水を疑う必要があります。

・水道の使用料が極端に増えている。
・蛇口からの水の出が悪い。
水道を使っていない時に、蛇口や壁に耳を当てると水の流れる音がする。
・使っていない時も、水洗トイレの水が揺れている(ごくわずか)。
・給水管が埋めてある付近や、水道メーターボックスの周りがいつも揺れている。
・台所や浴室などの壁が、いつも濡れている。
・水を流していないのに、下水溝やマンホールに水が流れている。
・給湯器の周りが濡れている、または水が出ている。

※3  東京都水道局は漏水を1か月放置した場合の料金の目安(下水道料金を含む)を提示しています。

蛇口からの糸状の漏水(1mm位)
漏水量6㎥
約1,900円
蛇口からの糸状の漏水(2mm位)
漏水量16㎥
約5,800円
洋式Aトイレ便器前部から
箸の先程度の漏水
漏水量20㎥
約7,400円
洋式Bトイレ便器内の水面が
わずかに動く漏水
漏水量150㎥
約72,400円

口径20ミリ 1か月の使用水量24㎥の場合
データ出典=東京都水道局

洋式便器の図

見えない箇所の漏水の確認方法

漏水のチェックリストに1箇所でもチェックが入り、漏水の可能性がある場合には、次に以下のテストをしてみましょう。

  1. 1. 元栓は開けたまま、家の中の蛇口を全部閉める。
  2. 2. 水道メーターを点検し、パイロットマーク(※4)の回転の有無を確認する。

蛇口を閉め、水が出ない状態であるのに、パイロットマークが回転していたら、どこかで漏水しています。

※4 銀色のボタン(中央に赤い点)のようなものをパイロットマークと言います。

水道メーターの図

漏水の修理を依頼する

お住まいの自治体へ連絡

漏水していることがわかったら、すぐにお住まいの自治体の上下水道管轄部署(上下水道部など)、もしくは指定給水装置工事事業者へ修理を依頼しましょう。

費用負担

宅地内の給水管から水が漏れているとき
宅地内の給水管は個人所有となり、水漏れの修理に関する費用は居住者の負担になります。

メーターボックスの中や道路上で水が漏れているとき
ここは自治体の所有する領域になるので、自治体の上下水道部が負担します。

図

応急処置をする

止水栓・元栓を閉める

修理を待つ間は、以下のような応急処置をします。
 使用している器具の止水栓もしくは水道の元栓(水道のメーターボックスを開けると、メーターの近くにあります)を、右(時計回り)に回して水を止めておきましょう。
 止水栓が古くなり、閉まりにくい場合は、無理に締めつけないでください。(なお、止水栓を開けるとき左にいっぱい回して、少し右にもどしておくと止水栓の故障が少なくなります)
 止水栓を閉めても水が止まらなかった場合は、破裂した部分にガムテープなどを固く巻きつけ、針金かひもでしばってください。

災害時の応急処置

地震などの災害時には、水道管が損傷を起こし、家の中で急に漏水が発生することがあります。その場合も、あわてずに、まずメーターボックス内の元栓を閉めましょう。
 それから自治体もしくは指定給水装置工事事業者に連絡し、水道管の修繕を依頼しますが、 災害の時には、修理の依頼も多くなり、対応も遅くなります。水が必要な時には、少しずつ止水栓を開きながら水を出します。

イラストイラストイラスト

漏水を早期に発見する

水道メーターチェック

漏水によるムダを防ぐために、メーターのパイロットマークを定期的に確認することをお勧めします。(蛇口を閉め、水が出ない状態であるのに、パイロットマークが回転していたら、どこかで漏水しています。)

水道局の情報提供サービス

漏水、さらに水のムダ使いを防止するためには、毎月の水道料を確認することが有効です。このために、各自治体の水道局が提供している「水道料金の情報提供サービス」を活用しましょう。
 東京都水道局では、インターネットによる情報提供を行っております。その他の自治体でも、こうしたサービスを実施しているところもありますので、まずは各自治体に確認してみましょう。

イラスト