住まいの書籍 ● 「住まいの管理手帳」フォローアップコーナー

住まいの中の水蒸気

イラスト住まいの結露防止の上で大切なことの一つに、「室内での水蒸気の発生を抑える」ということがあります。目に見える汚れなどと違って、室内の水蒸気、すなわち湿度の管理は忘れがちですが、湿度をきちんと管理すると、住まいの寿命を延ばすことにもなりますので、とても重要です。

室内で発生する水蒸気

室内で発生する水蒸気にはどのようなものがあるのかをまとめてみましょう。

●人

人は静止した状態でも常に皮膚から1時間あたり約30㎖(平均的な人を想定)の水蒸気を放出しています。まして、住まいの中で動き回っている時には汗をかくなどにより、さらに多くの水蒸気を放出します。その量は1日あたり約3リットル以上にもなります。

●暖房器具

ガスや石油を利用する開放型のストーブ、ファンヒーターは、燃焼させると、1時間当たり200㎖の水蒸気を放出します。

●洗濯物

イラスト室内に、洗濯物を干していると1日あたり約2.5リットル以上の水蒸気を放出します。

●生活

さまざまな生活の行為からも水蒸気は発生します。調理をすると1日あたり約1.5リットル、洗面や入浴などからは1日あたり約1.0リットルの水蒸気を放出します。

●その他

熱帯魚などの水槽、観葉植物などからも水蒸気が放出されています。

水蒸気を外に排出するために

暮らし方や住まい方を少し工夫するだけで、水蒸気の発生を抑えることができます。でも、ある程度の水蒸気の放出は止めることができません。そこで、余分な水蒸気を、こまめに外に排出する工夫が必要になります。それでは、上手に水蒸気を外に排出するためのポイントをまとめてみましょう。

水蒸気をどんどん外に逃がす方法を考えてみよう!

●居室

イラスト窓を開けて換気をすることは、最も基本的で効果的な水蒸気の排出方法です。窓から換気する際には「入り口が狭いと、流入する空気が勢いよく入ってくる」という誘引現象を利用して、15cmくらい細く開けた窓(外気を取り入れる窓)と全開した窓(空気の出口)の2箇所の窓を開けましょう。

●浴室

浴室使用後は、窓を開けたり、換気扇を回したりして、必ず換気しましょう。

●台所

調理中には換気扇を回しますが、使用後も長い間水蒸気が滞留しますので、水蒸気を放出するために、換気扇は少なくとも調理後30分程度回すようにしましょう。

●押入れ

ふとんを収納している押入では、ふとんに含まれた湿気(寝ている人の汗など)が水蒸気となり放出することを防ぐために、ふとんをこまめに干すようにしましょう。
 また、その他の押入れよりもよりこまめに乾燥剤や、除湿機で湿気をとることも必要です。

●納戸

納戸やウォークインクローゼットのような部屋では、ドアや戸などでしきっていても、他の部屋の水蒸気が流入してしまい、閉め切っているために水蒸気が滞留してしまいます。定期的にドアや戸を大きく開ける、また窓やガラリがある場合には、空気の流れをつくる(空気の排出口をつくる)ために、常時わずかに開けておくことなどを心がけましょう。
 また、窓やガラリが無い場合には、扇風機などで空気をかき回して空気の流れをつくるのが効果的です。
 (どうしても湿気が溜まってしまう場合は、除湿機で湿気を取ってしまいましょう。)

新築

新築時は、山から切り出した木材などに含まれていた水分が冬などの乾燥時に放出しやすくなります。新築時1〜2年は特に換気に注意しましょう。