浴室のお手入れのポイントは、「カビなどの汚れ対策」です。 いずれも目に見えてわかりやすいものですから、浴室に発生するさまざまな色の変化を理解しておけば、早めに手を打つことができます。
新築後半年以内の家によく見られます。空気中に存在し、洗面台などの湿った環境を好む霊菌(セラチア菌)という細菌が付着し、繁殖したためです。
細菌とは言っても、健常人にとって害は無いので、必要以上に心配することはありませんが、ピンク色に変色している部分は、他の雑菌が繁殖しているおそれもありますので、水でよく洗い落として、さらに熱湯もしくは塩素系漂白剤で雑菌の繁殖を防ぎます。塩素系漂白剤は塩素の毒性が強く、使い方によっては毒ガスが発生したり、原液が肌に触れると炎症を起こしたりしますので、十分に注意しましょう。予防としては、通気を良くし、頻繁に清掃して雑菌などの栄養分である汚れを取り除くのが効果的です。
壁、天井、タイル目地等が黒ずんできた時はカビが原因です。カビが繁殖して広がる前に、早めに除去しましょう。タイルの目地の黒カビは取りにくいので、酸素系漂白剤(※)に、ペースト状にするため少量の粉石けんを混ぜて、これをお湯で溶かしてカビの部分に塗り付け、1〜2時間後に古歯ブラシで優しくこすって落とします。
強くこすり過ぎると目地を傷めるので気をつけましょう。落とした後は消毒用エタノールで拭いておくと、カビの予防になります。
シャワーホースなどのカビは、市販のカビ取り剤や塩素系漂白剤を用い、ハケ状のもので塗布してしばらく置いてから水洗いすれば落ちます。
日常のカビの予防としては、霊菌と同様に、通気を良くし、頻繁に清掃して壁、床、天井に飛び散った石けんカスや湯あかは、入浴後すぐに洗い流して水滴をふき取り、乾燥させておくのが効果的です。また、定期的に重曹をスポンジにつけてこすり、汚れを落としておくと、カビが生えにくくなります。
※ 酸素系標白剤は過炭酸ナトリウムなどを材料としています。水に溶けて過酸化水素と炭酸ソーダに解離し、過酸化水素の中から発生する酸素が漂白効果をもたらします。 酸素系漂白剤は弱アルカリ性なので、人間への肌にも刺激が少ないものです。
タイルの目地部分、浴槽やタイル張りの床に、ヘアピンやカミソリなどの金属がいつのまにか落ちて、これらのさびが付いてしまった状態です。これは「もらいさび」と言われ、目地そのものがさびたわけではないので、練り歯みがきをつけて布で磨くか、市販の食器用研磨剤で磨けば簡単に落ちます。
給水管や給湯管、風呂釜や湯沸器などにまれに銅管が使われている場合があり、まだ新しい時に微量の銅が溶け出すことがあります。この時に、溶け出した銅が石鹸や垢に含まれている脂肪酸などと化学反応を起こし、浴槽やタイルの目地等が青く変色することがあります。
青くなった浴槽やタイルの目地は、アンモニア水(10%溶液)を少量滴下してからスポンジなどでこすり、食酢で中和し、水で洗い流します。
また、浴槽の水が、同じく水に溶け出した銅により青く見えることもあります。銅自身には、ほとんど毒性がない、あるいは人体に問題にならない程度の微小な毒性であると言われているため、そのまま入浴しても心配ありませんが、飲用しないようにしましょう。